日本の投資信託は世界で三流?
投資信託などの投資情報やファンド評価を行っているモーニングスターという会社があるのですが、この会社がアメリカ、ヨーロッパ、アジア、アフリカの投資信託における投資環境に関するレポートを発表しました。結果は日本は「C」評価という三流扱いです。日本の投資信託環境のどこが悪いのでしょうか?
世界最高はアメリカの「A」、最悪は南アフリカの「D」
まず、世界的な評価を見るとアメリカが「A」で1位、次いで韓国「B+」、中国「B-」、インド「B-」などと続き、日本は「C」評価、日本の下には3カ国しかありません。
全24カ国のうち21位という散々たる結果なわけですね。
評価項目は「制度と税金」「情報公開」「手数料」「販売とメディア」。
中でも日本は「情報公開」と「手数料」が平均よりも悪い結果でした。具体的にモーニングスター社の評価も見ていきましょう。なお、全文は「こちら」から読めます。
手数料
日本は24カ国中でも最悪。要するに高いってこと。
エクスペンスレシオ(つまり「信託報酬」)は1.39%(債券型ファンド)と最も高いという結果が出ています。
ちなみに、ベルギー、ノルウェー、タイは0.6%未満、他の国も0.6〜00.8%程度という水準が多数です。このことから日本の1.39%というコスト水準の高さがうかがえます。
信託報酬は投資信託の管理手数料で投信を保有するだけでかかってしまう手数料です。これが高いということはそれだけ、市場のリターンから「中抜き」をされているということになるわけです。
最近は「ノーロード投資信託」などが増えてきたといってもそれは販売手数料の話、投資信託で長期投資という場合は保有期間中ずっと発生する信託報酬の方がよっぽど大きなコストとなってしまいます。
目論見書の書き方にも注文が入る
目論見書についても注文が入っています。
投資信託の販売時に渡される交付目論見書について、言葉が平易でなく、投資方針における固有リスクについて開示されておらず、一般的リスクの説明にとどまっていると否定的な見解が示されています。
日本も投資信託の販売を増やそうという取り組み自体は積極的に進めてほしいところですが、環境がまだまだという指摘です。結局今の投資信託の多くは銀行や証券会社の「手数料稼ぎ」に使われている傾向が強いわけです。
販売会社や運用会社も日本の投資信託環境は3流であるという指摘を受け止めて改善に取り組んでほしいところです。
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