投資信託ポイントサービスでおすすめの証券会社比較
投資信託ポイントサービスというのは、投資信託の保有に応じて一定のポイントを受け取れるサービスです。投資信託の保有に対してかかるコストに「信託報酬」がありますが、これはどの証券会社(銀行)で買った場合でも、同じ費用がかかることになります。
投資信託のポイントサービスは投資信託残高に対してポイントなどの形でキャッシュバックが受けられる形になりますので、「事実上の信託報酬の値引き」ということになります。上手に活用すればよりお得に投資信託を運用することができます。
投資信託のポイントサービスで証券会社を比較
2021年2月現在、投資信託の保有でポイントが貯まるサービスを提供しているのは「SBI証券」と「auカブコム証券」、「マネックス証券」「楽天証券」が投資信託のポイントサービスを行っています。また、「松井証券」はポイント還元ではなく現金キャッシュバックという形で還元プログラムを始めています。
ポイントの還元率を考えるとauカブコム証券の「資産形成プログラム」や松井証券の「投信毎月現金還元サービス」の方が有利に見えますが、対象外ファンドもあるため、実質的な還元率だと微妙なところになっています。
各社の還元サービスを比較
証券会社名 | 還元率 | ポイント名 | 条件・備考 |
---|---|---|---|
SBI証券 (投信マイレージ) |
低コストファンド 0.01%〜0.05%(ファンドにより変動) |
TポイントまたはSBIポイントを選択 | ファンドにより還元率が変動するようになっています。 |
一般ファンド 0.1%〜0.2% |
TポイントまたはSBIポイントを選択 | 基本的に信託報酬(保有コスト)が高いファンドが対象。 1000万円未満:0.1% 1000万円以上:0.2% |
|
楽天証券 (ハッピープログラム) |
0.048% | 楽天ポイント | 全ファンドが対象。ただし、0.48%を一律ではなく、残高10万円に対して毎月4ポイント |
マネックス証券 (投資信託保有ポイントプログラム) |
0.03%(指定銘柄) 0.08%(通常) |
マネックスポイント | ごく一部のファンドがポイントの付与対象外 |
auカブコム証券 (資産形成プログラム) |
0.05%(100万円未満) 0.12%(3000万円未満) 0.24%(3000万円以上) |
Pontaポイント | 低コストファンドは対象外 |
松井証券 (投信毎月現金還元サービス) |
信託報酬の松井証券手取り分の内、0.3%を超えた部分を還元。 最大0.7% |
現金キャッシュバック | その仕組み上、信託報酬が1%を超えるような高コストファンドしか対象にならないことになる |
こんな感じです。
最大還元率だけでみると以下のようになります。
- 松井証券:最大0.7%
- auカブコム証券:0.24%(3000万以上保有)
- SBI証券:0.2%(1000万円以上保有)
- マネックス証券:0.08%
- 楽天証券:0.048%
こんな感じです。松井証券やauカブコム証券がよさそうに見えます。ところが上記の1〜4位のすべてのプランは低コスト型のインデックスファンドは還元の対象外だったり、還元が制限されたりしています。
たとえば、低コストインデックスファンドとして人気のあるeMAXIS Slimシリーズだと上記の証券会社の還元率は以下のようになります。
- 松井証券:0%
- auカブコム証券:0%(対象外)
- SBI証券:0.03%(制限ファンド)
- マネックス証券:0.03%(制限ファンド)
- 楽天証券:0.048%
となり、先ほどと順番が真逆になります……。
eMAXIS Slimシリーズ以外にも、以下のような低コストファンドは対象外だったり還元率が引き下げられたりしています。
- iFreeシリーズ
- 購入・換金手数料なしシリーズ
- ニッセイインデックスファンドシリーズ
- eMAXIS Slimシリーズ
各社の投信ポイントサービスのランキング
もろもろを判断の上ネット証券各社が提供している投資信託の保有ポイントサービスを比較していきます。
1位:楽天証券 ハッピープログラム
残高10万円ごとに4ポイント(楽天ポイント)がもらえます。利用するには楽天銀行との連携が必要になります。 還元率自体は低め(約0.04%)になりますが、制限ファンドがないため、低コストのインデックスファンド運用を考えている方にお勧めです。 楽天証券は楽天カードで投信を買う(積立投資する)と1%分の楽天ポイントがたまる点も強みです。現状の投信のポイントサービスであれば圧倒的ですね。 >>楽天証券詳細情報 |
2位:SBI証券 投信マイレージ
ポイント還元率は0.1%〜0.2%。貯まったSBIポイントはTポイントやANAやJALのマイル、電子マネーなどに交換できます(1ポイント1円)。 なお、現在はTポイントとも連携しており、SBIポイントではなくTポイントでためることもできるようになっています。 ただし、制限ファンドについてはファンドに応じて0.01%〜0.05%で還元されます。低コストインデックスファンドへの投資を考えるなら、楽天証券にはわずかに及ばずです。 |
3位:auカブコム証券 毎月ポイント
auカブコム証券で保有している投資信託の残高100万円ごとに毎月1ポイント。100ポイントで一万円をキャッシュバックしてくれるというポイントサービスです。 率に換算すると0.12%〜0.24%とSBI証券よりも高い還元率となります。 ただし、低コストのインデックスファンドは対象外としてポイント付与されません。比較的運用コストの高いアクティブファンドを中心で運用したい方にはおすすめです。 |
4位:マネックス証券 投信保有ポイント(マネックスポイント)
月の平均残高の0.08%(年率)ほどの還元率でマネックスポイントをプレゼントします。ただし、一部の低コストファンドは0.03%となります。 |
投資信託の投資において2022年現在で最もお勧めできるネット証券です。
現在は三井住友カード(クレジットカード)と連携しており、クレジットカードでの積立投資ができ0.5%〜2.0%のポイント還元があります。
また、投信マイレージという投資信託の保有残高に応じてポイントが貯まる仕組みも用意されており、現在のところその還元率はネット証券の中でも最高水準です。 現在はTポイント、Pontaポイント、dポイント等とも連携してのポイント投資も可能となっています。